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性能試験

適用される作業範囲

(a)物体の飛来又は落下による労働者の危険を防止するための保護帽

労働安全衛生規則
247条 型わく支保の組立作業 517条 鉄骨の組立作業
360条 地山の掘削作業 539条 船台付近、高層建築物等の作業
366条 明り掘削の作業 566条 足場の組立作業
375条 土止め支保作業 クレーン等安全規則
389条 ずい道等の掘削等作業 33-2-3 クレーンの組立、解体作業
404条 採石のための掘削作業 118-2-3 デリックの組立、解体作業
412条 地山の崩壊等による危険防止 153-2-1 屋外に設置するエレベーター昇降路塔又は
ガイドレール支持塔の組立又は解体作業
464条 港湾荷役作業
484条 造林等の作業
497条 木馬又は雪そり運搬作業
516条 林業架線作業 191-2-3 建設用リフトの組立解体作業

絶縁用保護帽を飛来、落下用及び墜落用に兼用して用いる時は、これらの規格に適合した構造にしなければならない。

(b)墜落による労働者の危険を防止するための保護帽

労働安全衛生規則
151条 5t以上の貨物自動車における荷の積み卸し作業(ロープ、シート掛等含む)
435条 はいの上における作業(床面から2m以上に限る)

(c)絶縁用保護帽については電気による労働者の危険を防止するための保護帽

労働安全衛生規則
341条 高圧活線作業
346条 低圧活線作業

(d)絶縁用保護具の国家規格について

労働安全衛生規則
351条 絶縁用保護具等の定期自主検査を行わねばならない。

性能試験

働安全衛生法規格検定による
(1)耐貫通性試験労

区分 試験方法 性能
飛来落下用
  • 保護帽を、当該保護帽のヘッドバンドが人頭模型に密着しない状態で装着し、重さ3キログラムの円すい形ストライカを1メートルの高さから当該保護帽の頂部を中心とする直径100ミリメートルの円周内に自由落下させる。
  • 頂部すき間(着用者の頭頂部と帽体内頂部との間げきをいう。以下この号及び第8条第1項において同じ。)を調節することができる保護帽について前号の試験を行う場合には、頂部すき間を最短にして行うものとする。
当該円すい形ストライカの先端が人頭模型に接触しないものであること。
墜落用 帽体を試験用ジグの頂部リングに、それぞれ、落下点が帽体の前頭部、後頭部及び両側頭部になるようにかぶせ、重さ1.8キログラムの円すい形ストライカを0.6メートルの高さから自由落下させる。 当該試験用ジグの頂部リング上端から帽体内面のくぼみの最下降点(円すい形ストライカの先端が帽体を貫通した場合にあっては、当該円すい形ストライカの先端)までの垂直距離が15ミリメートル以下であること。

(2)衝撃吸収性試験 前処理条件:衝撃吸収性試験を行う場合は次に示した前処理を完成品のまましなければなりません。

区分 方法
高温処理 その温度が48度以上52度以下である場所に継続して2時間置く方法
低温処理 その温度が零下12度以上零下8度以下である場所に継続して2時間置く方法
浸せき処理 その温度が20度以上30度以下である水の中に継続して4時間置く方法
区分 試験方法 性能
物体の飛来又は落下による危険を防止するための保護帽
  • 保護帽について、高温処理、低温処理又は浸せき処理(以下この表において「高温処理等」という。)をした後、それぞれ、当該保護帽のヘッドバンドが人頭模型に密着しない状態で装着し、重さ5キログラムの半球形ストライカ(日本工業規格G3101(一般構造用圧延鋼材)に定めるSS400の規格に適合する鋼材を材料とし、かつ、半径48ミリメートルの半球形衝撃面を有するものに限る。)を1メートルの高さから当該保護帽の頂部に自由落下させる。
  • 前号の試験は、高温処理等をした後、1分以内に終了するものとする。
  • 頂部すき間を調節することができる保護帽について第1号の試験を行う場合には、頂部すき間を最短にして行うものとする。
人頭模型にかかる衝撃荷重(以下この表において「衝撃荷重」という。)が4.90キロニュートン(500キログラム)以下であるということ。
墜落による危険を防止するための保護帽
  • 保護帽について、高温処理した後、それぞれ、中心線が水平に対し30°傾斜している人頭模型に衝撃点が保護帽の前頭部及び後頭部となるように装着し、重さ5キログラムの平面形ストライカ(日本工業規格G3101(一般構造用圧延鋼材)に定めるSS400の規格に適合する鋼材を材料とし、かつ、直径127ミリメートルの衝撃面を有するものに限る。)を1メートルの高さから自由落下させる。
  • 前号の試験は、高温処理等した後、3分以内に終了するものとする。
  • 着装体を有する保護帽について第1号の試験を行う場合には、当該着装体のヘッドバンドが人頭模型に密着しない状態で装着して行うものとする。
  • 衝撃荷重が9.81キロニュートン(1,000キログラム)以下であること。
  • 7.35キロニュートン(750キログラム)以上の衝撃荷重が1,000分の3秒以上継続しないこと。
  • 4.90キロニュートン(500キログラム)以上の衝撃荷重が1,000分の4.5秒以上継続しないこと。

3)耐電圧試験 絶縁用保護帽に対する性能規定は次の通りです。

絶縁用保護具の種類 性能電圧
交流の電圧が300ボルト~600ボルトの電路について用いるもの 種別に応じその電圧に
1分間耐えること。
3,000ボルト
交流の電圧が600ボルト~3,500ボルト以下又は直流の電圧が
750ボルト~3,500ボルト以下である電路について用いるもの
12,000ボルト
電圧が3,500ボルト~7,000ボルト以下である電路について用いるもの 20,000ボルト

絶縁用保護帽は着用したときに容易にずれたり、脱落しない構造でなければなりません。
また使用の目的に適合した帽体の性能があり、かつ品質が均一で、傷、気泡、巣等の欠陥のないものと規定されています。

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